歯科レントゲンの被曝って安全?
- 2022年4月18日
- 歯科全般
「レントゲンを撮りましょう」
歯科医院でよく聞く言葉かもしれません。
ですが「レントゲンって撮らないといけないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。
実は歯科治療において、レントゲン写真は非常な重要なものです。歯と歯の隙間、歯の根っこ、歯を支えている骨、親知らずなど直接見えない死角になる部分の診査診断に不可欠です。
では歯科レントゲン撮影における被曝量はどの程度なのでしょうか。
端的に述べますと、「健康に全く問題がない安全な量」です。
人体に与える放射線の影響の単位であるSv(シーベルト)を用いて説明します。
私たちは日々生活している中で自然界の放射線を浴びています。
東京-ニューヨーク間を飛行機で往復:0.2mSv
日本人の年間自然放射線被曝量 :1.5mSv
(ちなみに、健康に影響が出るのは100mSvを超えた時になります。)
一方で、歯科レントゲン撮影の放射線量は、
パノラマX線:0.03mSv(口の中全体のレントゲン)
デンタルX線:0.01mSv(部分的な拡大のレントゲン)
歯科用3D-CT:0.1mSv(口の中全体の3次元レントゲン)
です。
正確な診査診断のために上記3種類全ての撮影することがありますが、それでも合計約0.15mSvで東京-ニューヨーク間を飛行機で往復するよりも少ない被曝量です。
さらに撮影室内での散乱線(照射線の約1/30)からも守るために鉛製の防護エプロンを装着いたします。前述の量を比較すると、学術的には防護エプロンは必要がありません。
しかしこれは一般に知られている事実ではなく、エプロンがないと不安に感じる方もいると思われます。
当院では、安心していただけるよう防護エプロンを着用してレントゲンの撮影を行なっております。